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文書作成日:2017/08/15

長時間労働が疑われる事業場への監督指導 43.0%が違法な時間外労働という結果に

 過重労働対策の重要性が高まっており、労働基準監督署においてもその監督指導が積極的に行われています。先日、厚生労働省から長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導の結果が公表されていますので、今回はこの内容をとり上げましょう。

1.監督指導の対象拡大
 今回の監督指導の結果は、平成28年4月から平成29年3月までに、長時間労働が疑われる事業所に対し、労働基準監督署が行った監督指導の実施結果を取りまとめたものです。監督指導の対象は、平成28年度より月100時間を超える残業が疑われる事業場から月80時間を超える残業が疑われる事業場に拡大され、平成27年度は10,185事業場であったものが平成28年度は23,915事業場となっています。

2.法違反の状況
 この23,915事業場に対して監督指導を実施した結果、15,790事業場(全体の66.0%)で労働基準関係法令違反がみられ、主な法令違反は以下のようになっています。

・違法な時間外労働があったもの 10,272事業場(全体の43.0%)
・賃金不払残業があったもの 1,478事業場(全体の6.2%)
・過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの 2,355事業場(全体の9.8%)

 全体の43.0%を占めていた違法な時間外労働とは、労働基準法第32条違反のことを言い、具体的には36協定の届出をしないまま時間外労働をさせていたり、36協定で定める限度時間を超えて時間外労働をさせていたものなどが該当します。

3.労働時間の適正な把握に関する指導状況
 違法な時間外労働を防止するためには労働時間を適正に把握していくことが重要ですが、今回の監督指導を実施した事業場のうち、2,963事業場に対して、労働時間の把握が不適正であると指導が行われています。その指導の内容をみてみると、始業・終業時刻の確認・記録が1,661事業場、実態調査の実施(自己申告制を採用している場合)が1,277事業場と続いています。
 なお、今回の指導においては、平成29年1月20日までは以前の基準(労働時間適正把握基準)、平成29年1月20日より後は「労働時間適正把握ガイドライン」に基づいた指導が行われています。

 今回の監督指導の結果をふまえ、各事業場で36協定の届出がなされているか点検し、時間外労働は36協定に定めた限度時間に収めることが求められます。併せて、「労働時間適正把握ガイドライン」に基づく始業・終業時刻の確認・記録方法を実施し、定期的に実態調査などを行うことで、出退勤の記録と実態が乖離していないことを確認することが重要となります。

■参考リンク
厚生労働省「長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導結果を公表します」
厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」


※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。




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